ショートカット「やり直す」が便利すぎる

「Ctrl」キーを押しながら「Z」ボタンを押すと、直前の状態に戻せます。
 押した分だけ戻っていきます。

 ブラウザの枠内のテキスト文字も戻せますし、テキストアプリでも使えます。
 ファイル名もフォルダ名も戻せるし、作成したフォルダや削除したファイルも「Ctrl」+「Z」ですぐに戻せます。
 コピペ機能と合わせるとさらに万能。

 他のソフトでもデフォルト状態ならほとんど「Ctrl」+「Z」に対応しています。
 あの「さし絵スタジオ2」も「Ctrl」+「Z」でひとつ前の状態に戻せます。もちろん、「さし絵スタジオ2」の戻せる回数はデフォルトだと4まで。最大20まで設定可能です。

 ちなみに「戻す」の反対は「Ctrl」+「Y」で、戻したのを取り消すことができます。

さし絵スタジオ2の細かい操作テクと注意点

@さし絵スタジオ2の細かい操作テクと注意点

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(↑初期状態だと作業画面が小さいです)

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(↑上のメニューから「表示」→「画面の表示倍率」でどれかを選択)

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(↑作業枠が拡大しました)

 作業サイズは「Alt」+1~8 でも選択可能。
 「Ctrl」+「+」で拡大
 「Ctrl」+「-」で縮小

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(右側にあるスライダーでカメラ距離を調節)


@楕円形を作図

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(上のメニューの楕円を選択。表示がない時は歯車アイコンをクリック)

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(作業画面でドラッグすると作図)

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(右下のメニューで枠線と塗りつぶし色を選べます)

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(SHIFTキーを押しながら作図すると正円が描けます)


@文字入力のいろいろ

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(これが文字入力のスイッチ)
※「さし絵スタジオ2」の機能スイッチは別のところをクリックすると解除されてしまいます。いちいち押しなおさないといけないです。

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(最初に文字を入れたい場所をドラッグして囲みます。クリックだけでは機能解除になってしまいます)

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(マウスボタンを離すと入力画面に。ここでフォントや文字サイズなども選択)

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(「さし絵スタジオ2」と入力して「OK」クリック、「適用」で表示を随時確認できます)

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(「さし絵スタジオ2」と表示。以後はこの文字をクリックすると詳細画面になります)

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(右下の「効果」ボタンで縁取りが可能)

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(こんな感じに。それぞれの色も指定できます)

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(透明スライダで半透明にも)

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(この丸にカーソルを合わせてグルリとドラッグすると回転)

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(好きな角度に回転させられます)

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(文字サイズを大きくして、中央揃えしてみました

テンキーのカスタマイズソフト「HidKeySequence」

 このページを見た方から連絡をいただき、HidKeySequenceの公式サイトは閉鎖されたようです。
 解説サイトは現存しているのを確認しました。(2018-09-20)

 また「HidKeySequence」が動作しなくなる現象が発生するようです。
 この場合、シーケンス設定の左下にある「設定」をクリックして、有効化したいUSB機器をデバイス一覧から改めてクリックすると、私のところでは復帰します(パソコンの毎回の起動ごとに必要になるかもしれません)

 本家ウェブページではサポート終了になっているのか、新規にダウンロードしようとするとエラーになる。(閉鎖されました)
 

 解説サイトで二次配布をしていたので、そこで過去のものらしきフリー版(?)を入手してインストールしたら起動できました。最初に新しくテンキーパッドの設定をするのに30分ぐらいかかってしまいました。
20180213c

 このソフトのキー登録方法が独特で、理解するまでに時間がかかります。
 本家ウェブサイトのこちらの解説ページが詳しいので参考に。(閉鎖されました)

 また、ウチのパソコンではこのソフトを常駐させると、STEAMゲームが起動しなくなる現象が発生(ブログ記事)。
 常駐を解除すれば特に問題はないようです。

(アプリを「Windows7の互換モード」で起動すると改善するようです)。


☆どうして「HidKeySequence」を使うの?

 3年ぐらい前に「AutoHotKey」などを試したところ、テンキーパッドの「Enter」キーなどを押しっぱなしの状態にできず、なぜか連打モードになってしまいました。いろいろ調べたのですが、解決できませんでした。
 現在の「AutoHotKey」がどうなっているかは確認していないので不明です。

王様ゲーム

「王様ゲーム」金沢伸明(双葉文庫2011年)

 高校1年生のクラスに「王様」なる謎の存在からメールが届き、最初はキスしろという命令からはじまって人間の尊厳を奪うようなものになり、命令に従わなかった場合は恐ろしい罰を受けることに。

 命令は主人公ともいえる金沢伸明の罪悪感を徹底して問いただすものばかりで、作者の作為をちょっと感じてもしまった。

 序盤は陰惨すぎるエピソード連続にめまいを起こしかけたものの、主人公の前向きな行動力で気分が幾分持ち直した。

 死を回避するためにクラス内での覇権争いが起こって、それぞれ派閥を作ったり、人心をいかにつかむかという心理戦が行われ、その人間模様は自分的に好み。

 異常な状況を冷静に分析する無表情な岩村莉愛(いわむらりあ)の存在もチートっぽくて魅力を感じたし、ほとんど会話文で読みやすいのもあって、久々に夢中になって集中して読めた。

 うまいとはいえない文章描写や警察の不可思議な捜査方法、自分の子供が死んだのになぜか平然としている親が出てきたりして首をかしげることしばしだったけど、そこはスルーした。最後のほうで物語に理屈をつけようとして、かなり無理くりなご都合展開になったのは残念だったか。

風水街都香港 (上)

「風水街都香港 (上)」川上稔 イラスト・さとやす(電撃文庫1998年)

 都市シリーズと銘打たれている新装カバー版。異設定な香港が舞台。香港を犠牲にして天界を復活させようとするダブルリーたちと、それを阻止しようとするガンマルと香港商店師団(ホンコン・ヤード)と有翼人少女のアキラたち。

 前作の「エアリアルシティ」のように、書物のなかの世界という、やや難解な設定は解除されてだいぶわかりやすくなっている。けど、この造語群を覚えながら読むのはしんどいかも。

 香港では第五次までの大規模な神罰戦があった過去があったりする。今作でも独特の設定が大盤振る舞いで、感情と翻訳したらいいだろうか遺伝詞(ライブ)、そのほかにも拍詞(テンポ)、詞色(ネイロ)、詞階(オクターブ)といった音楽に関連した造語が盛りだくさんで、風水師(チューナー)や五行師(バスター)らが武器と楽器を合体させたらしき神形具(デヴァイス)を使って、魔法らしきものを遺伝詞として繰り出すアクションもの。

 生み出された大型の虎を四十匹の猫に変えてしまったり、ビル群の無数の窓ガラスが粉砕されて、それらすべてが羽に変化する光景があったりと変化球な能力が読んでて楽しい。

 五行師のジェイガンが早々に死んでしまい、その兄であるジェイガンを訪ねてきた陽気な青年のガンマルは、底知れぬ力を見せつける無双キャラ。香港の危機を救うのかどうか、上下巻なので、これまで駆け足気味というか詰め込み展開が解消されてて、ひとつひとつのエピソードをじっくりと読めるようになっていた。

周公旦

「周公旦」酒見賢一(文春文庫2003年)

 古代中国の周王朝。周といえば太公望呂尚が有名だけれども、この小説は周の勃興を手助けしたうちの一人でである周公旦(しゅうこうたん)を扱っている。

 周公旦の兄である武王が死去し、その武王の後継者である成王はまだ幼児。周公旦が摂政となってなんやかやをすることになるんだけども、太公望のたくらみによって抹殺されそうになる。勃発した反乱を鎮圧することに成功した周公旦だったけれども、身のの危険を感じたのか、周公旦は、周にそこそこ敵対心を抱いている南蛮で未開の地である楚になぜか逃げ込むという手段をとる。

 楚ではいろんな部族がいて、周と良好な関係のあった熊の名の一族の熊繹(ゆうえき)のもとをたずね、儀式である礼を用いて仕える。周公旦には算段があって、楚の文化をある程度引き上げ、そこそこ平定させたところで、いずれ周が楚を制圧しやすくするという布石の面があったと思われ。

 周公旦はその後、改心した成王の要請によって周に戻って再び補佐を担当。そして太公望の治める斉のめざましい発展ぶりに驚嘆。その後、病で死去。

 本作では、食人(カニバリズム)文化のことを神聖な儀式であったとし、慎重に繰り返し書き綴っている。また、楚がいかに蛮族であるかとして、人の頭骨を魔除けとして掲げたり、男たちが男根をしごいて精液を撒き、女の尻を棒で叩く豊穣の儀式などの描写が秀逸だった。異文化の地で、いかに敵対する部族を懐柔させるかで、周公旦は独自の儀式をおこない、自身にその部族の祖先を降霊させて説得してみせる。

 前回読んだ「墨攻」に引き続き、今回も濃厚な文章描写で、理解するのがかなりしんどかった。それでもカルチャーギャップというか、太公望呂尚の老獪ぶりや、周辺諸国の微妙なバランスなど、内政面でうなずくことしきり。

墨攻

「墨攻」酒見賢一 挿画・南伸坊(新潮文庫1994年)

 森秀樹のマンガ版を連想しながら読むことができたのでイメージしやすかったけれど、この原作小説は相当に濃縮してあって、それなりに攻城戦についての知識がないとしんどいだろうなと。

 侵略戦争に異を唱える墨子教団。その教団の戦闘技術などの知識に物理や経済などの見通しがあったくだりは初めて目にしたけれど、これは史実なのだろうか。

 本編は、梁城の要請に応じて墨子教団かr派遣された革離(かくり)が、趙軍2万の軍勢から守城することになり、規律を順守させるためならば味方であろうと殺しまくる。

 民衆の士気をあげるために罪人を処刑して誰かわからないように顔をつぶして趙軍にやられたと偽装して恨みを喚起させるとか、やることなすことえげつない。

 原作小説はマンガ版とは違った結末を迎える。ネタバレになるけれど、革離は最終的に、とある人物によって殺害されてしまう。どうしてそうなってしまったのか、誰が革離を殺したのか、革離が守っていた城はその後どうなったのか。それらを楽しみながら読むのもまた一興。