1999年にビッダーズというネットオークションを立ち上げて、2011年に社長を退任するまでの著者の自伝。
2010年にテレビ放送された「仕事学のすすめ」という番組で著者を見たのが初めてで、誰かれ構わず声をかけて、入社の誘いをしている姿が印象的に映し出されていたを覚えている。
その後、なぜか姿を見かけることがなく、同社の社長がいつのまにやら男性になっていて妙だなと思ってたら、退任してたのをこの本で知った。それぐらい、この会社のサービスには触れてない。
著者は最初、マッキンゼーという会社でコンサルタントをしてて、日本でネットオークションを立ち上げればいいのにと熱心に提案してたら「自分でやってみたら」と言われ、一念発起して起業し、様々な協力を得た末に巨大企業へと成長していく過程が書かれている。
最初期は営業能力のある人間しかおらず、システム構築は外注にまわしていたというどこかで読んだというか、アメブロ社長と同じような展開。
著者はネットオークションのプランだけではじめて、事業が軌道にのるとそれ以外のサービスやプランはほかの社員にまかせ、売上目標と競合他社にとにかく勝つことをモチベーションに企業を成長させていく。目標・達成・勝利という言葉が何度か出てきてどこぞの宗教かと思わないでもない。太っていることで社員を巻き込んだダイエットイベントを企画するとか、なんというか、いつも注目されていたいというか一体感を持ちたい人なのかなと。
それでも、仕事をすべて社員に任せるとかで、自身は営業方面に徹っして、社員のやっていることには口を挟まないという部分は、合っている人にはやりやすいのかもしれない。
それにしてもこの手の本って、社員が強制購入をさせられたりするんだろうか。