銀河堂という骨董屋を手伝う夏目静流。母親を交通事故で亡くして10年で、いまだにトラウマがある。
静流は商店街の夢をたびたび見るようになっていて、そこで出会う人たちや映画館で上映される映像が日常の様々な出来事とリンクしていて、いろいろなことに気づいていく。
物語には大きなドラマがあるわけでもなく、淡々と進んでいくのだけど、主人公の静流が少し内省的ながらも穏やかで、正直者というか天然でありながらも、前に進もうとするポジティブな部分もあり、名前の示す通りの静謐な心理描写が充分に堪能できた。
商業的には売れないだろうなと心配するのは余計なお世話だろうか。
それにしても最後のドッキリには、ちょっとそりゃねーぜと。いくらなんでもまわりの人間は気づくだろと。
(後日追記:最後のは、現実に結構あるらしいので、訂正します。)